中国の遺伝子編集治験で6歳女児が死亡、1年以上公表されず——Nature論文にも記載なしと共同調査報道
中国で6歳の女児が遺伝子編集の臨床試験で投与を受け、7日後に亡くなっていた。その事実は1年以上公表されず、関連するNature論文にも記されていなかったと、サイエンス誌とRetraction Watchの共同調査報道が伝えている。 【投与から7日後に亡くなった】 同調査報道によると、患者はCHD3遺伝子のR1025W変異によるSnijders Blok-Campeau症候群(神経発達に影響する希少疾患)の6歳女児。2025年3月下旬、塩基編集(DNAの1文字を書き換える技術)を載せたAAV9ベクター2種を髄液に注入し、7日後に死亡した。死因は血栓性微小血管症とされ、病院の倫理委員会は治療と「確実に関連する」と判断したと報じられている。 【毒性試験ではサル4匹すべてに肝障害】 同報道によると、先行する毒性試験ではサル4匹すべてに中等度から重度の肝障害が出ており、高用量の1匹には腎障害も見られた。倫理委員会は最終の毒性報告書を確認する前に試験を承認していたという。開発費の一部として家族が86万ドルを負担していたとも伝えられる。 【登録記録は今も「募集中」のまま】 ClinicalTrials.govの公式記録(NCT06860672)では、この試験はEarly Phase 1、目標登録数1人、開始日2025年2月19日。状態は現在も「RECRUITING(募集中)」で、最終更新の提出日は2025年3月5日から動いていない。 【Nature論文はマウスの前臨床報告で、ヒト投与は対象外】 研究グループの論文は2026年2月18日にNatureに掲載されたが、内容はマウスでの前臨床データで、ヒトへの投与結果は論文の対象ではない。Natureは掲載前に臨床試験をめぐる問題を把握していなかったとしている。上海交通大学は調査を進めているが、結論は出ていない。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:Science/Retraction Watch 共同調査報道(2026年7月23日)

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